カート・購入|2026.01.30

「あと○○円で送料無料」— カートで追加購入を自然に促す添え言葉

カート画面に「あと○○円で送料無料」と添えることで、追加購入を自然に促す工夫が多くのサイトで見られます。4つの実例とマイクロコピーの観点を紹介します。

送料はカート離脱の最大要因

ECサイトでカートまでたどり着いたユーザーが、最後に躊躇する原因の多くは送料です。「商品は欲しいけど送料がかかるなら、もう少し考えよう」。このためらいがカート離脱につながります。

そこで効果的なのが 「あと○○円で送料無料」 という添え言葉。送料の不安を解消するだけでなく、追加購入を自然に引き出します。

事例

アンファーストア — 残額を一数値に絞り込む

アンファーストアのカート画面。「送料無料 まであと ¥700」と表示
アンファーストア — 送料無料までの残額をハイライト表示

アンファーストアでは合計金額付近に 「送料無料 まであと ¥700」 と表示しています。複雑な送料条件を説明するのではなく、残額という一つの数字に絞り込んでいるのがポイントです。あと700円なら試供品やトラベルサイズ1つで到達できる距離感で、「もう1品足せば送料が浮く」と自然に追加購入を検討するきっかけになります。

💡 さらに改善するとしたら

「送料無料まであと¥700」の近くに「¥700以上のおすすめ商品を見る」のような導線を添えると、残り金額を埋めるための具体的なアクションに直結する。 「Microcopy: The Complete Guide」Chapter 3: Microcopy That Motivates Action

ブックオフオンライン — 低単価商品でこそ真価を発揮

ブックオフオンラインのカート画面。「あと1,250円で送料無料」と表示
ブックオフオンライン — カート上部のバナーで残額を通知

ブックオフオンラインではカート上部に 「あと1,250円で送料無料」 とバナー表示しています。中古本は1冊220円からと単価が低いため、「あと1,250円ならもう数冊追加しよう」と自然にまとめ買いを促せます。低単価の商品を扱うサイトほど、この添え言葉は追加購入のインセンティブとして機能します。

antiqua — 空のカートにも送料無料ラインを表示

antiquaの空のカート画面。「あと ¥3,980 で送料無料になります」と表示
antiqua — カートが空の状態でも送料無料の基準を提示

antiquaでは、カートに商品が1つも入っていない状態「あと ¥3,980 で送料無料になります」 と表示しています。多くのサイトが空のカートに「商品がありません」とだけ表示するところ、この空きスペースで送料無料の基準を先に伝えています。最初の商品選びから「3,980円以上にしよう」という目標が自然に生まれます。

ペットゴー — 達成後にもう一押し

ペットゴーのカート画面。「送料無料になりました」と「今回のお買い物で75ポイント獲得予定」を表示
ペットゴー — 送料無料達成の通知+獲得ポイントを併記

ペットゴーは送料無料ラインを超えたあとの表示が秀逸です。「送料無料になりました」 に続けて 「今回のお買い物で75ポイント獲得予定」 と併記。達成の安心感にポイントの得感を重ね、購入決意を後押ししています。送料無料の「前」だけでなく「後」にも添え言葉が効く好例です。

もっと事例を見る

「あと○○円で送料無料」のパターンは非常に多くのECサイトで採用されています。さらに8サイトの事例を 「あと○○円で送料無料」の事例をもっと見る にまとめました。

紹介サイト

マイクロコピーの観点

ザ・マイクロコピー
Webコピーライティングの新常識 ザ・マイクロコピー [第2版]
山本琢磨 著 / 秀和システム / 2022年

「ザ・マイクロコピー」p.55 では、オランダのリップグロス店「シンシア」で購入ボタンの近くに「送料4.95ユーロ(25ユーロ以上のご注文からは送料無料)」と添えたところ、売上が60.1%アップした事例が紹介されています。送料の金額と無料になる条件を同時に伝えたことで、ユーザーの行動が変わったのです。

また同書 p.83 では「節約は買い物をする上で何よりのメリット」と述べられています。「あと○○円で送料無料」は追加の出費ではなく「あと少しで節約できる」という前向きなメッセージ。だからこそ自然に追加購入を促せるのです。

※ マイクロコピーは株式会社オレコンの登録商標です。

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